こんにちは、まーこです。今回は2017年に韓国の原作者の方の舞台でブレイクした『狂炎ソナタ』と言うミステリアスで悲劇を描いた創作ミュージカルをご紹介したいと思います。
このミュージカルは元々、韓国で作られ韓国の舞台俳優さんたちが演じて2017年の初演と同時に興行旋風を巻き起こしたと言われる程のミュージカルだったのです。それがこの度、日本人の舞台俳優による公演が決まりました。
2024年2月2日から11日まで品川プリンスホテル ステラボールにて全11回の公演になります。
まーこも興味が有り、娘と共に鑑賞を楽しみにしていたひとりです。
狂炎ソナタ2024韓国発ミュージカルが日本上演!
韓国の俳優により韓国でブレイクした『狂炎ソナタ』が2024年に日本人が出演し日本のミュージカルとして復活します。
この『狂炎ソナタ』は、2016年に韓国にて公演芸術創作産室優秀作選定とトライアウト完売を経て熱狂的なファンの支持が有り、再演、完売が続いた作品です。
韓国だけではなく、日本でも韓国人のキャストで公演し成功を収めた作品です。今回は、日本上演で、日本人のキャストで更なる演技見どころの『狂炎ソナタ』が観られるのではないかと楽しみにしていました。
狂炎ソナタ2024のキャストは?
≪韓国人キャスト版≫
J役 リュウク SUPER JUNIOS 他
S役 ケン VIXX 他
K役 イソングン 他
≪日本人キャスト版≫
J役 猪野 広樹
S役 杉江 大志
K役 畠中 洋
また主人公のJ役の猪野広樹さんは人生初めてのミュージカル初主演の上演決定の際しコメントを出しました。
日本、韓国で幾度か上演されてきたこの作品に関わらせて頂く事を光栄に思うのと同時に計り知れないプレッシャーを感じています。
オファーを頂いてからしばらくの間、この大役が自分に出来るのかと出演するかどうか考えました。
現時点では破壊的なお話であると感じていますが、きっとその深層にあるであろう役の希望や絶望、焦燥にアプローチできればと思います。そして、何より3人芝居なので、濃密なグループが求められるはず。1ヶ月の稽古期間で共演の方々、スタッフの皆さまとセッションを重ねて行きたいです。
間違いなく2024年の最初の試練だと思います。生半可な気持ちでは演じきれない。と自分に鞭を打ち続け、全てをこの役と作品に捧げようと思いますと、決意を述べました。
そしてJの友人としてJを冷静にまた温かく見守るSを演じる杉江大志さんもコメントを出しています。
台本を読んで感じたのは、まさに「狂気の炎」でした。文字にしてしまうとなんだか悍ましいのですが、それが美しく、儚く描かれた作品だなと思います。ストーリーには、疾走感があり、疾り抜ける熱い狂気と張り詰める冷たさが共存していて芸術を感じました。
苦悩や孤独、焦り、憤り。文字に起こしきれない彼らの感情を演じるのはとても骨が折れることだと思いますが同じ表現者として共感する部分もあり、こんなにも演じがいのある作品はなかなか無いと思います。全身全霊で向き合い『狂炎』を演じます。
応援よろしくお願いします。
とこのミュージカルに意気込みを感じるコメントを発しています。
そして、K役の畠中洋さんも
「狂炎ソナタ」。自分にとって、初の韓国作品です。こういった作品、よく映画で観ます。それをミュージカル?音楽劇?にした感じ。なかなかクレージーな作品です。本国(韓国)では5度も再演されているそうで、確かに話は面白いし、突き詰め甲斐のある作品だと思いました。
何の前情報もなく台本を読みましたが、あっという間に終わってました。え?もう終わり?って。笑!
こういった作品に出会える事はあまりないので、これから始まる稽古が楽しみで仕方ない。
初めましての方々ばかりなので、稽古を重ねて行くうちに生じる役同士の化学反応も楽しみです。
なかなかヘビーな話しですが、真摯にかつ楽しんで参りたいと思います。どうなるんやろ?ワクワクが止まりません。」
と話していました。『狂炎ソナタ』での3人の活躍が楽しみですね。
狂炎ソナタ2024のあらすじを簡単に!
『狂炎ソナタ2024』を今人気の若手日本人が演じます。韓国ではチケットの完売が続く程の話題の作品でした。
19歳で「グロリア・アルティス」賞を受賞し天才と称賛されデビューした若きJと言う名の作曲家のお話です。しかし、その後は華やかなデビューとは異なりJは全く作品を作る事が出来なくなり、不安と恐怖と苦しみの中でJは毎日を過ごしていました。
そして不安な中、Jはクラッシック界では名高い著名な教授Kを訪ね何とか自分を取り戻し、また良い作品を作ろうと作曲に取り組みますが、冷たい評価と重圧に耐えきれずお酒に頼るようになり、ある日、泥酔しているにも係わらず車を運転し、人を轢き殺してしまいます。
Jは目の前で人が死ぬのを目撃し、その死と血の匂いに包まれ狂気の中で音楽的インスピレーションを得て最高の曲を完成させます。一晩のうちに第一楽章を完成させましたがその素晴らしい音楽の根源が人の死だと知った、教授Kは素晴らしい曲を誕生させる為に更なる殺人を唆します。Jは作品の為に次から次へと殺人に手を染めて行ってしまいます。そして最後には自分を温かく見守ってくれて来た親友のSにまで手を出そうとします。
ついに完成した第5楽章の為にJは親友Sに手を下してしまったのか?
狂炎ソナタ2024の感想、観劇レビュー
狂炎ソナタミュージカルの感想と観劇レビューは、ミュージカルが公開しましたら、まーこも観に行くので観に行った後に書かせて頂きますのでお待ちくださいね。(#^.^#)
楽しみ!ワクワクしています。
皆さま、こんにちは、本日2024年2月9日、まーこの推しの猪野広樹主演の『狂炎ソナタ2024』を観て来ました。品川プリンスホテルのステラボールにて14時から上演でした。
何と今回は娘の友人の好意で最前列での鑑賞と言う事でまーこは、開演する前から、ワクワクしていました。(ネタバレ有りです。)
最初の冒頭では教授のK役の畠中洋とJの親友のS役の杉江大志が演じる二人音楽家の登場の回想シーンから始まりました。
まーこはS役の大江大志君を観た時は、優しそうなイケメンと思ったのが第一印象でした。そしてK役の畠中洋さんは最初に観た時から、チョイ悪のイメージが有りましたね。チョイ悪どころでは無かったですが(;^_^A
そしてミュージカルと言う事なので、Sが気持ちを歌にするのですが、そこからスリラーな物語は始まります。
そして、回想シーンから主人公J役の猪野広樹登場です。
まーこは韓国版の『狂炎ソナタ』や原作のあらすじを読んでいたのでストーリーは頭の中に入っていましたが、Jの作曲家としての苦悩や重圧をどのように猪野広樹が表現するのか、また、SやKとの関わりによりJが変化していく姿にまーこには、余程自分がしっかりしていないと人は周りの関わる人により、悪にも善にもなれるんだと思いながら観ていました。
「グロリア・アルティス」賞と言う作曲家にとっては名誉の賞を19歳の若さで獲るがその後は1曲も書く事が出来なくなり精神的に追い詰められると言う設定で、作曲家として教授Kからはバカにされ今日中に曲を仕上げる事が出来なければ、もうお前はダメだ!とも言われ、重たい気持ちで飲めないお酒を飲み車で人を轢いてしまうJですが、轢いた人の血を観て、正常な精神では無くなり、興奮とインスピレーションで第1楽章を一夜で書き上げる事が出来たのです。その姿を猪野広樹は、狂気に満ちた様々な顔で
上手に演じ切ったと思いました。
そして、新たな殺人を犯してしまうJにKは常に悪魔のささやきのようにJを更に次からつぎへと別の殺人へと導いて行きます。
Kは名声に溺れ、虚栄心があり、他人(教え子)の手柄を自分の物にしてしまうようなそんな、悪魔のような人物ですが、畠中洋は上手に演じたと思いました。
またこの殺人を題材にした狂気のようなミュージカルでしたが、杉江大志が演じるSが登場する事で温かい感動や優しさで涙が堪え切れない場面も有りました。その場面はこんなにも悪魔の様になったJの事が大好きで心からJの幸せを願っているのがSからの気持ちが伝わって来る場面です。
本当は、Kにそそのかされ、その大事な親友Sも殺そうとJはSを仕事場に呼びました。
しかし、そんな事はつゆ知らずJに呼ばれた事が嬉しかったのかSはピアノを弾き歌で思い出を語ります。
まだ少年だったSの両親が亡くなった時、親友だったJはSに歌をプレゼントし、Sはその歌が自分にとってはこの世で1番大切な歌だからとピアノを弾きながら、Jにも昔の様に連弾で弾こうと誘い、JとSはピアノを弾きながら一緒に歌います。そのシーンだけは、とても温かく感動的なシーンでしたのでまーこは思わず泣いてしまいました。
しかし、JにはSに対しても負い目があったのです。Jがとった輝かしい栄光の「グロリア・アルティス」でしたがそれは、本当はSが作った曲でした。
JはSに「グロリア・アルティスだって本当はお前の作品、それを俺が盗んだのにお前はいつだって責める事なく、こうして笑っていられる。腹の底では俺を恨んでいるんだろう!」
Sは「違う!あれは君の作品だ!僕はただ口ずさんでいただけだったのを君がまとめたんだ!だから君の作品で君が受賞したんだ!」とSはどれだけ良い人なんだろうと、Jに殺意があり、Sの命で第4楽章を完成させる為に呼んだにも関わらず、それをSは知ってか知らずか?
ただ、JはSをナイフで刺した後に首を絞めるのですが、Sは途中から抵抗を止め片手をJの顔に近づけ、まるでJの顔を撫でたかのように思ったのです。何かSは最後の最後までJの狂気の行動を止め、人間らしい心を取り戻して欲しかったのだと思いました。SがJに対する友情は本物だったとまーこは思いました。
その後、Jが「自分の犯した罪を悔いるのが人間だ!しかしその罪を正当化するのは悪魔だ!その悪魔を消さなければ!」と言ってピアノにもJが殺めた人が入っているボックスにもそして自分にも石油?ガソリン?を撒いてしまうのです。建物もJ自身も焼けてしまいました。ただまーこが不思議に思ったのは、Jが火をつける前に大事な楽譜を木の机の引き出しに入れるのですが、その木の机は燃えずに中の楽譜もSの手に渡ったのです。(そこは深く考えるところではないですね。)
まーこの感想は、この猪野広樹主演の『狂炎ソナタ』観て、有る小説を思い出しました。それは、2004年に中居正弘主演で現代風にアレンジしドラマ化された松本清張の『砂の器』です。
確か中居君の役も重い宿命を背負ったピアニストの役でしたが今回の『狂炎ソナタ』のJを演じた
猪野君と中居君の同じ音楽家で重圧や呪縛に苦しみ、罪を重ね葛藤する姿がオーバーラップしてしまったのはまーこだけだったでしょうか?
猪野広樹、杉江大志、畠中洋の3人だけのミュージカルでしたが、苦悩や悲しみが心に辛く響き渡るようなミュージカルでした。人間は誰しも裏と表の感情があり、時には重圧に耐えながらでも一歩間違えれば誰しもJやKになり得る事も有るかもしれないと思いました。しかし、そんな中でもSの温かく人を思いやる心も持っていたいと思いました。
なんと言っても最前列だったまーこは舞台に自分も立っているような感じがし、それぞれの役者さんの演技は悲壮感や緊迫感が伝わって来てとても良かったと思います。感動して泣いてしまった場面も結構ありましたし。(#^.^#)
今度は韓国『狂炎ソナタ』も観たくなりましたよ。
狂炎ソナタ2024は小説が原作、作者は?
『狂炎ソナタ』の原作は小説家キム・ドンイン(金東仁)の同名小説をモチーフにした作品です。
キム・ドンイン(生年1900年10月2日ー没年1954年1月5日)は平壌の上需で生まれ、篤信なキリスト教徒であり、1914年に留学の為、東京へ行く。東京学院の中東部に入るがそこが閉院してしまい、翌年、明治学院中学部の2年に編入する。そこで、探偵小説や夏目漱石や有島武郎、谷崎潤一郎の影響を受けたようです。
そしてキム・ドンイン(金東仁)の『狂炎ソナタ』は短編小説の短編ストーリーでとても読みやすいお話です。しかし、驚いた事に違う『狂炎ソナタ』ですか?と思う位にストーリーが違うようです。
ここからは、ネタバレですので、ミュージカルで知りたい方は観ないで下さいね。
何が違うと言うと、原作には親友Sが登場しない、ミュージカルではSの存在はJにとってはなくてはならない無二の親友です。Jが殺人と作曲とを繰り返す中、唯一、SだけはJを守ろうと必死になります。しかし、そのSが原作にはいなかったのです。
そして、最後のJの身のあり方も原作とミュージカルでは違うのです。Jが死ぬか生きるかの違いです。(そんな書き方しか出来ずに申し訳ありません。)
正直、どちらも面白いですが、韓国『狂炎ソナタ』チケットが即日完売するほどの大人気でブームになったミステリアスで悲劇のミュージカルです。
その大人気ミュージカルがそれまた日本人の人気舞台俳優、猪野広樹、杉江大志、畠中洋がどう演じるのか?韓国の俳優さんたちに負けないようなスリルとミステリアスな時間になる事を楽しみに観に行ったまーこでした。
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